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DX推進に役立つツール16種類を紹介!選定時のポイントも

アナログな業務のデジタル技術を使った効率化はDXの第一歩です。

特定の業務に特化したDXツールを活用すれば、時間・コストをかけずに業務の効率化を実現できます。

しかし、世の中にはいくつものDXツールがあり、一体どのようなものを選べばいいのか迷ってしまう方も多いと思います。

そこで、本記事ではDXに役立つ16種類のツールを紹介します。

「どのようなDXツールがあるのかを知りたい」
「自社のニーズに合ったDXツールを選定したい」
「DXツールの導入で失敗したくない」

といった方にとって、参考になる記事です。

自社の状況に合った最適なツールをこの記事を通して見つけていただけましたら幸いです。

また、ツールの導入だけでなく、DXの戦略や失敗例を知っておきたいという方は下記記事もおすすめです。

DX戦略の立て方|フレームワークを使った実践的な策定方法を解説

日本企業の9割はDXに至ってない?|失敗事例から学ぶ「1割の成功企業」になる方法

それではさっそく、見ていきましょう。

1.DX推進に役立つ16種類のツールとは?

本章では、数あるDXツールのうちDXの第一歩として導入するのにおすすめの16種類のツールを紹介します。

ツールカテゴリ ツール名
「業務効率化」に役立つDXツール
  • ①グループウェア
  • ②RPA
  • ③BIツール
  • ④チャットボット
  • ⑤ビジネスチャット
  • ⑥経費精算システム
  • ⑦帳票電子化システム
  • ⑧勤怠管理システム
  • ⑨人事労務システム
  • ⑩電子稟議システム
  • ⑪電子契約システム
「売上拡大」に役立つDXツール
  • ⑫MAツール
  • ⑬SFA(営業支援システム)
  • ⑭CRM(顧客関係管理システム)
  • ⑮オンライン会議システム
「DX人材の育成」に役立つDXツール
  • ⑯オンライン学習講座(eラーニング)

1-1.業務効率化

①グループウェア

グループウェアとは、スケジュール管理や掲示板などの機能があり、社内の情報共有やコミュニケーションを円滑にするツールです。

例えば、商品開発プロジェクトの場合、プロジェクトメンバーに対して、

  • 必要な情報共有を行う
  • プロジェクトメンバー全員が空いている日程を調整する、その都度確認を取る

を行いますが、これでは手間と時間がかかります。

グループウェアを用いれば、ファイル共有機能や掲示板機能でプロジェクトメンバー全員に対して、簡単に必要なドキュメント等を共有できます。

日程調整もスケジュール機能を使えば個別に確認する必要がなくなります。

こういった機能により「業務効率化」を実現するのが、グループウェアです。

主な機能

  • プロジェクト管理
  • スケジュール管理
  • ファイル共有
  • 会議室や備品の利用予約
  • チャット
  • 掲示板

こんな場合におすすめ!

  • 社内イントラがない、もしくは十分な機能が備わっておらず、社内コミュニケーションに不便がある業務コミュニケーションを「業務効率化」して、残業時間を減らしたい方
  • 社員のスケジュールを一括で確認する方法がなく、日程調整に手間がかかる

全社への周知連絡や資料やスケジュール共有などで社内コミュニケーションを円滑にするグループウェアはこちらから

②RPA

RPAとは、事務スタッフ等が行う定型作業(単純作業・繰り返し作業)を、自動化できるツールのことです。
※Robotic Process Automation(ロボティックプロセスオートメーション)の略称

「ロボティック」というワードが含まれてはいますが、工場などで稼働しているロボットではなく、システム上で稼働するソフトウェアです。

  • 用意されたデータをほかのファイルに転記する
  • Webサイトから情報収集をする
  • ルールに反した記載がないかをチェックする

といった単純作業をロボットが自動で行います。

RPAが活用できる業務例

  • 表計算ソフトなどでまとめたデータの自社システムへの転記
  • 誤入力チェック
  • 定型文メールの作成、送信
  • 各Webサイトからの情報収集

こんな場合におすすめ!

  • 異例パターンが少ない定型的な業務に人手が割かれている

③BIツール

BIツールとは、

  • 顧客データや受発注データ、Webサイト上の行動データなどの様々なデータを集約
  • 集約したデータをダッシュボード化
  • ダッシュボードを通してデータの効率的な分析

を行うツールです。

  • 商品開発
  • 販売戦略
  • 経営戦略

の意思決定をサポートします。
※Business Intelligence(ビジネスインテリジェンス)の略称

多くの企業では、経営改善や売上拡大につながる有益なデータを保有しているにもかかわらず、各部署でうまく活用されていないケースが散見されます。

このように、バラバラになったまま放置されているデータを1か所に集約、分析し、誰が見てもわかるように「見える化、ダッシュボード化」するのが、BIツールの役割です。

Excelなどでデータ加工作業を行う必要がなく、またデータ更新も自動で行われるため、データ分析にかかるリソースの削減を見込めます。

主な機能

  • 部署をまたがってバラバラになった「データの収集」
  • 収集した「データの更新」
  • 各種グラフなどに加工する「データの見える化(ダッシュボード化)」

こんな場合におすすめ!

  • 各種データがバラバラに保存されており、分析のための加工に時間がかかっている
  • データが属人化しており、必要なメンバーに都度共有している

様々なデータを集約し、集計・可視化・行動に繋がるBIダッシュボードはこちらから

④チャットボット

チャットボットとは、チャット形式で入力した質問事項に、あらかじめ決めたルールに従って自動で回答を表示するツールで、顧客や社内での照会対応によく活用されます。

企業のWebサイトを閲覧している中で「お困りのことはありませんか?」といったチャット画面を目にしたことはないでしょうか。

質問を入力するとすぐに回答が表示されたり、回答にたどりつかなければコールセンターします。

これがチャットボットです。

電話やメールでの応対に割く人手を削減でき、主に照会対応業務の効率化を見込めます。

主な機能

  • 入力された質問事項に自動回答する「FAQ応答」
  • 照会内容や応答件数、トレンドなどの「分析機能」

こんな場合におすすめ!

  • 顧客や社内からの照会への対応に時間が割かれている
  • 照会内容などをデータ収集できておらず改善施策を打てていない

従業員やお客さまからのお問い合わせに対して、高精度な自動応答を実現するAIチャットボットはこちらから

⑤ビジネスチャット

ビジネスチャットとは、業務連絡を行うチャットツールのことです。

電話やメールよりも気軽に社内外のコミュニケーションを取ることができるため、コミュニケーションの円滑化が図れます。

また、チャットだけでなく「ファイル共有」「ビデオ通話」機能も備わっている場合が多く、コミュニケーション全般の効率化につながります。

主な機能

  • チャット
  • ファイル共有
  • ビデオ通話

こんな場合におすすめ!

  • 電話やメールでは相手方の反応が悪く、コミュニケーションに支障が出ている
  • ファイル添付したメールが埋もれてしまうことが多く、メール検索に時間がかかっている

メール、電話、会議など仕事で必要なコミュニケーションをより効率的にするビジネスチャットはこちらから

⑥経費精算システム

経費精算システムとは、紙の領収書を自社システムに打ち換えるといったアナログな経費精算業務をシステム上で自動化するツールです。

人間が行う作業には「計算間違い」「記帳ミス」がつきものです。

そのため、収支合わせに膨大な時間が発生してしまう場合がありますが、システムであればそういった人的ミスがなくなり作業時間も短縮できます。

従業員がどこにいても経費精算ができるため、リモートワークが実現可能になる点でもメリットがあります。

主な機能

  • 交通費精算
  • 交際費精算
  • 出張費精算

こんな場合におすすめ!

  • 経費精算業務に手間と時間がかかっている
  • リモートワーク中でも経費精算のために出社しなければならない

経費精算業務を徹底的に効率化。クラウド型経費精算・管理システムはこちらから

⑦帳票電子化システム

帳票電子化システムとは、見積書、請求書、発注書などの帳票類を電子化するツールです。

会社で統一のフォーマットを使うことで、

  • 従業員による金額の入力ミスを防ぐ
  • 商品・サービスごとに記載すべき「特記事項」の記載漏れを防ぐ

などが期待できます。

また、紙の帳票をOCRで読み取ってデータ化するOCR機能がある場合は、取引相手に電子帳票への切り替えを依頼する必要もありません。

主な機能

  • あらゆる帳票のシステム上での作成・発行
  • 統一フォーマットの編集、更新

こんな場合におすすめ!

  • 紙の帳票類があふれていて処理に時間がかかっている
  • 各帳票のフォーマット管理ができていない

請求書などの書類を受け取りから配信、電帳法改正やインボイス制度にも対応可能な帳票電子化サービスはこちらから

ここまでおすすめのDX推進に役立つツールの紹介をご覧いただいたうえで、

  • 数や種類が多すぎて選べない
  • 便利なのはわかったが、自社に合うツールがどれかわからない
  • まずは詳しい人に話を聞いてみたい

とお考えの方も多いと思います。
そのような方は、ぜひ当社にサポートをお任せください。

⑧勤怠管理システム

勤怠管理システムとは、従業員による出勤・退勤の時間管理を自動化するツールのことです。

「人による手入力ミス」を防ぎ、正確な労働時間を把握できるようになるため「業務効率化」につながります。

Excelなどによる手計算から解放されるため、その他の業務に時間を割り当てることができるようになります。

中には、給与計算システムと連携できるものもあります。給与支払いまでの業務にかかる労力が大幅に減るでしょう。

主な機能

  • 出退勤の登録
  • 勤怠データのダッシュボード化
  • 給与計算システムなど関連システムとの連携

こんな場合におすすめ!

  • 勤怠をタイムカードやExcelベースで管理しており、非効率となっている
  • 社員の勤怠状況を細かく把握できていない

勤怠管理や工数管理などを一元化。バックオフィス全般の効率化を図れる勤怠管理システムはこちらから

⑨人事労務システム

人事労務システムとは、入社手続きや年末調整といった人事労務にかかる業務をシステム上で行えるツールのことです。

人事・労務にかかわる業務全般を、一つのシステムで一元管理するため、業務効率化だけでなく人事関係データの集約・有効活用にもつながります。

主な機能

  • 入社手続や年末調整の電子化
  • 給与明細のWeb配布
  • 従業員情報の一元管理

こんな場合におすすめ!

  • 人事労務手続にかかる書類が煩雑で手間と時間がかかっている
  • 従業員情報などの人事データがバラバラになっており管理しにくい

入社手続や年末調整といった様々な人事労務業務を効率化する人事労務ソフトはこちらから

⑩電子稟議システム

電子稟議システムとは、上席や役員による確認が必要な業務の稟議申請、ワークフローを、電子化できるツールのことです。

稟議の申請・承認・決裁・差し戻しが、PCやスマホでできるため、承認者が不在で意思決定が遅れるといった事態の解消につながります。

主な機能

  • 稟議の申請~決裁までを電子化
  • 日付指定やキーワード検索など、過去の決裁事項の検索

こんな場合におすすめ!

  • 承認者の外出などにより決裁が下りず、業務を進められないことがよくある
  • 過去の決裁事項を参考にしたいが、紙でファイル保存しているため探すのに時間がかかる

社内稟議の申請・承認はPCやスマーフォンで。ワークフロー機能も備えたグループウェアはこちらから

⑪電子契約システム

電子契約システムとは、インターネット上でPDF等の電子ファイルに電子署名することで、契約締結をできるツールです。

契約書の電子化により、郵送事務の削減や収入印紙の節約などコスト削減とともに、締結後の契約書の管理業務などの効率化にもつながります。

大半は相手方がツールを導入していなくても電子契約ができるため、導入ハードルとしては比較的低いと思われます。

主な機能

  • 契約締結の電子化
  • 契約書のテンプレートからの自動作成
  • 契約書のフォルダ管理、契約期限通知

こんな場合におすすめ!

  • 紙の契約書の取扱が多く、業務が煩雑になっている
  • 紙の契約書をファイルに保存しているが、スペースをひっ迫している

「紙と印鑑」で行っていた契約業務を「オンライン」で完結。電子契約サービスはこちらから

1-2.売上拡大サポート

この章では、「売上拡大」をサポートするDXツールを4種類ご紹介します。

  • MAツール
  • SFA(営業支援システム)
  • CRM(顧客管理システム)
  • オンライン会議システム

一つずつ、見ていきましょう。

⑫MAツール

MAMツールは、メール配信やWebサイトでのコンテンツ表示といった顧客アプローチを自動化できるツールです。
※Marketing Automation(マーケティングオートメーションツール)の略称

  • 顧客の興味・関心に基づいたコンテンツの提供
  • 「Webサイトに1週間1回以上往訪している」「最後の商談から○日経過している」などの顧客状況に合わせた自動メール配信

などが可能で、より厚い顧客アプローチを実現できます。

例えば、注文住宅の場合、問い合わせフォームから資料請求した顧客に対して、資料送付やメルマガ配信などを自動化するといったことも可能です。

自社のWebサイトがある場合は、顧客のアクセス履歴やCookieデータに基づいて顧客が長時間表示していたサービスを特定し、関連するサービス案内を行うといった施策も可能です。

  • 人海戦術的なアナログ営業から脱却したい
  • 営業のDXにより、売上を効率よく高めたい

といった企業に最適なツールです。

主な機能

  • 顧客情報に基づいた顧客アプローチ
  • アクセス解析

こんな場合におすすめ!

  • 人海戦術的なアナログ営業が中心となっている
  • 自社のWebサイトのアクセス状況を把握できていない

⑬SFA(営業支援システム)

SFAとは営業支援システムを指し、顧客情報や商談履歴など、営業の中で発生するデータを一元管理できるツールです。
※Sales Force Automation(セールス・フォース・オートメーション)の略称

各データを活用し、営業プロセスの最適化を行うことによって、売上・利益の拡大につなげられます。

また、優秀な営業マンの行動をデータとして蓄積することで、営業ノウハウの横展開を行い、営業力のボトムアップも図れます。

主な機能

  • 顧客情報の管理
  • 商談、行動履歴の管理
  • 各種データの見える化

こんな場合におすすめ!

  • 商談状況が各営業に属人化しており、進捗がわからない
  • 優秀な営業マンの営業活動やノウハウを、うまく他に伝えられていない

管理業務を自動化し、より多くの商談を短期間で成立。おすすめのSFAはこちらから

⑭CRM(顧客関係管理システム)

CRM※とは、顧客関係管理システムのことです。
※Customer Relationship Management(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)の略称

営業活動において、商談フェーズ毎に顧客との関係性は変化し、その節々で顧客が求める情報や対応内容は異なります。

そのため、各顧客に対して、各商談フェーズにおける顧客との面談履歴や聴取した情報などをデータとして蓄積していくことが重要です。

CRMは各商談フェーズにおけるあらゆるデータの一元管理により、営業活動だけでなくその後のサポートも含めた対顧客活動の効率化・顧客関係強化に役立ちます。

顧客データを正しく蓄積してくことにより、担当変更時の引継ぎ漏れ防止にも寄与します。

なお、

  • CRMは顧客を中心としたデータ管理
  • SFAは商談案件を中心としたデータ管理

で、厳密には異なるツールです。

ただし、双方のデータは密接に関連しているため、両方の機能を組み合わせたツールが多いです。

主な機能

  • 各商談フェーズにおける顧客関係情報の一元管理
  • キャンペーン施策の実施管理
  • セミナー、イベント管理

こんな場合におすすめ!

  • 同一顧客に関する情報が散在しており、うまく管理できていない
  • キャンペーン施策の効果を追えていない

多岐にわたる顧客接点を一元的に連携。おすすめのCRMはこちらから

また、各ツールの紹介をご覧いただいた上で、自社のDX推進に不安をお持ちの方も多いと思います。

  • DXツールで業務が効率化され業績の向上が期待できるのはわかったが、実際の推進は大変そう
  • まず何から手をつければいいのかわからない

そのような方も多いのではないでしょうか。

⑮オンライン会議システム

オンライン会議システムとは、PCやスマホ端末で、いつでもどこでも会議やオンライン面談ができるツールです。

コロナ禍以降、「非対面・非接触」が推奨されている中、Zoomを始めとするオンライン会議システムの利用が拡大しています。

一般的には「資料共有」「チャット」「録画」等の機能があるため、対面による会議と同じようなミーティング環境を作り出すことができます。

最近では、会話内容をAIが読み取ってテキストとして保存できる機能も提供され、議事録を一から作成する必要もなくなってきています。

主な機能

  • ドキュメントの共有(画面上での共有)
  • チャット
  • 録画
  • AIによる会話内容のテキスト保存

こんな場合におすすめ!

  • 対面での打ち合わせで長距離を移動することが多い
  • 打ち合わせが多いため、リモートワークに切り替えにくい

リテールに強い、電話を使ったオンライン営業システムはこちらから

1-3.DX人材の育成

この章では、オンライン学習講座(eラーニング)についてご紹介します。

⑯オンライン学習講座(eラーニング)

DXを推進するに当たり、大きな障壁になるのが「従業員の理解が得られないこと」です。

最終的に業務効率化につながることを説明したとしても、

  • 旧来のやり方に慣れている従業員が新しいツールや業務プロセスに対して抵抗される
  • その結果、なかなかDX推進が進まない

といった状況が散見されます。

そういった場合は従業員のマインド変革やリテラシー向上のため、DX人材の育成を検討するのも手です。

昨今ではDX人材育成に関するeラーニングサービスが数多くあります。

よくある集合研修とは異なり、時間の合間にPCやスマホで気軽に視聴できるため、比較的導入ハードルが低いことが特徴です。

eラーニングのテーマ

  • DXの基礎
  • デジタルリテラシー講座

こんな場合におすすめ!

  • 現場のデジタルリテラシーが低く、DX推進の障壁となっている
  • DX人材を育成したいが、本業が忙しく企業研修方式では時間が取れない

DXの基礎知識やデジタルリテラシーをわかりやすく学べる!DX人材育成Eラーニングサービスはこちらから

2.「DXツール」の導入で失敗しないために押さえたい4つのポイント

本章ではDXツールを導入する際に押さえておきたい、次の4つのポイントを解説します。

  • 自社に合った導入効果が得られるDXツールを選定する
  • まずはスモールスタートから
  • リテラシーの差に関係なく誰もが使える、ユーザビリティが優れたDXツールを選定する従業員
  • 導入時や導入後のサポート体制が充実している

一つずつ、見ていきましょう。

2-1.自社に合った導入効果が得られるDXツールを選定する

DXツールの導入で、押さえたい最も重要なポイントは自社に合った導入効果が得られるDXツールを選定するということです。

DXツールを導入する際には「優先して解消すべき自社課題がどこにあるのか」を正確に捉える必要があります。

自社の業務の中で「最も人手を割いており、改善余地があるもの」を優先して検討を進めましょう。

DXツールの導入を成功させるためにはより大きな効果が見込めるものから始めるのがいいでしょう。

2-2.まずはスモールスタートから

DXツールは大規模なシステム改修を行うことなく、比較的手軽に導入できる場合が多いです。
しかし、本記事で紹介したDXツールは業務プロセスを大きく変えるものが多いため、初めから全社的に導入をしてしまうと、失敗したときの影響が大きくなってしまいます。

そこで、初めて導入する際は1チームや1部署など、小単位のグループ内で運用を行い、うまく効果を得られたら徐々に社内に展開していくやり方をおすすめします。

スモールスタートで成功事例が作れた場合、既存業務に慣れて変化を嫌う消極派の理解も得られやすいため、DX推進の難易度を下げることができます。

DXツールの導入は、スモールスタートから進めましょう。

2-3.リテラシーの差に関係なく誰もが使える、ユーザビリティが優れたDXツールを選定する

優れたDXツールでも操作性が悪く、使いこなすことができなければ意味がありません。

DXツールの導入はあくまでプロセスです。

ゴールはDXツールを活用して業務効率化などを達成することなので、導入検討時には導入後の運用も含めて考えるようにしましょう。

導入前後のギャップを埋めるため、「トライアル」「デモ」などを通して実際の操作感を事前に確かめておくことが重要です。

実際に使用してみて「これならば、自社でも簡単に使いこなせそうだ」と思えるのであれば導入を前向きに進めてみてください。

2-4.導入時や導入後のサポート体制が充実している

DXツールを提供する事業者のサポート体制のチェックは重要です。

初期導入時の設定や、運用開始後のトラブル発生時など、利用者だけでは解決ができない時に提供事業者のサポートに頼ることがあります。

その際に、十分なサポート体制が整っていなかったり、有償サポートしかなく追加料金を払うことになったりと、土壇場になって困ってしまう事態になるかもしれません。

そうならないためにも、契約を開始する前に、

  • 無料でサポートが受けられるのはどの範囲か
  • 電話での問い合わせは可能か
  • 問い合わせ後の対応時間はどれくらいか

など、サポート体制をしっかりと把握しておきましょう。

以上4点が、DXツールの導入失敗を防ぐ上で、押さえておきたいポイントです。

3.まとめ

いかがでしたか。

「DXを推進するツール」について、理解が深まりましたでしょうか。

ここで本記事の内容を整理します。

「DX推進」に役立つ16種類のツール
業務効率化 グループウェア
RPA
BIツール
チャットボット
ビジネスチャット
経費精算システム
帳票電子化システム
勤怠管理システム
人事労務システム
電子稟議システム
電子契約システム
売上拡大サポート MAツール
SFA(営業支援システム)
CRM(顧客関係管理システム)
オンライン会議システム
DX人材の育成 オンライン学習講座(e-ラーニング)

「DXツール」の導入で失敗しないために押さえたい4つのポイント

  • 自社に合った「得たい導入効果が得られる」から逆算してDXツールを選定する
  • まずはスモールスタートから
  • リテラシーの差に関係なく誰もが使える、ユーザビリティが優れたDXツールを選定する
  • 導入時や導入後のサポート体制が充実している

本記事が「DXを推進するツール」について知りたい方の参考になりましたら幸いです。

また、デジタルツールの導入については下記でも解説しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。

デジタルツールとは?初心者におすすめツール8選を解説

この記事を書いた人:

PlariTown編集部